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頭の形外来

頭の形外来とは

赤ちゃんの頭の形が
気になる方へ

赤ちゃんの頭はとても柔らかく、寝る姿勢や向き癖によって形にゆがみが生じることがあります。「大きくなれば自然に治るかな?」と思われがちですが、最近では適切な時期に専門的な評価を受けることの重要性が注目されています。「頭の形外来」は、赤ちゃんの頭のゆがみを数値で正しく測定し、その原因が生活習慣によるものか、あるいは病気によるものかを診断した上で、適切なケアや治療を提案する専門外来です。

お子さまに
こんな症状はありませんか?

頭の形の気になり方は、お子さまの寝具の環境や日中の過ごし方、成長のペースによってさまざまです。
「いつも同じ方向ばかり向いて寝ている」「絶壁や左右のゆがみが、成長しても自然に治るか不安」など、お悩みのきっかけや程度も一人ひとり異なります。

  • 上から見ると、左右で形が大きく違う
  • 片方の後頭部だけが平らになっている(斜頭)
  • 全体的に後頭部が絶壁で、
    横顔に厚みがない(短頭)
  • 耳の位置が左右で前後にズレている
  • 左右で目の大きさや頬の出っ張りが
    違って見える
  • 常に同じ方向ばかり向く
    「強い向き癖」がある
  • 寝返りをすれば治ると言われたが、
    一向に治る気配がない
  • 私の寝かせ方が悪かったのかもと
    自分を責めてしまう
  • ネットの情報を見れば見るほど、
    どれが正しいか分からず不安
  • 高額な費用や、赤ちゃんへの
    負担
    (蒸れ・痛み)が心配で
    踏み切れない
  • 周囲から「気にしすぎ」と
    言われ、
    一人で抱え込んでいる

「これって、うちの子だけ?」とひとりで悩まずに
相談してください

赤ちゃんの頭はとても柔らかく、日々のちょっとした習慣が形に現れることがあります。
「ただの癖だから」と見過ごされがちなことでも、医師の視点からお伝えできるアドバイスがあります。
まずは、普段の様子をそのままお聞かせください。

治療の対象について

対象年齢

受診の対象 おそくとも生後10月くらいまでが望ましい
ヘルメット治療の対象 生後4〜8か月ごろまでの開始をおすすめします

適応ケース・非適応ケース

  • 適応ケース

    後頭部の左右どちらかがゆがむ斜頭症、後頭部全体が平らになる短頭症(いわゆる絶壁)が主な対象です。同じ診断名でも、ゆがみの程度により治療の適応は変わります。

  • 非適応ケース

    頭のゆがみが軽度なもの、頭蓋骨の継ぎ目が通常より早く閉じてしまう頭蓋縫合早期癒合症(高次医療機関での対応が必要)の場合は対象となりません。後者の疑いがあるときは、対応できる医療機関へすぐにご紹介します。

頭のゆがみパターン

赤ちゃんの頭のゆがみの原因は、寝ぐせ、子宮内や産道を通るときの圧迫など、病気ではないものがほとんどです。
たとえば寝ぐせでは、頭を同じ方向にして寝るために、頭の重みで下になった部分で骨に変形が起きてゆがみが発生します。
中には頭蓋骨縫合早期癒合症という疾患の場合もあります。
基本的に脳の成長や機能に影響はないと言われていますが、我が子の頭にゆがみがあれば、病気でなくとも親御さんが不安に思われるのは当たり前の事だと思います。
また、中には将来的に顔の左右差が発生し、美容的な問題だけでなく歯列、視力、眼鏡がかけにくい等の問題が発生する可能性があります。
頭のゆがみには、次のような種類があります。

  • 斜頭症

    平行四辺形に見え、耳の位置についても左右差が発生する場合があります。寝るときに向き癖がつよい赤ちゃんに見られます。

  • 短頭症(絶壁頭)

    いわゆる絶壁頭。あおむけ寝の時間が多い赤ちゃんに見られ、頭の前後の長さが左右に比べて通常の比率より小さくなっています。

  • 長頭症

    頭の前後の長さが横幅より大きく、横向きの姿勢が多い赤ちゃんや、新生児期に保育器で長く過ごした赤ちゃんに見られます。

診療について

ご来院時の持ち物

  • 保険証

    頭のゆがみの背景に病気が隠れていないかを調べる検査(超音波検査)は、保険診療の扱いです。忘れずに保険証をお持ちください。

  • 医療福祉券

    お住まいの自治体から交付されている医療福祉券をお持ちの方は、こちらもご持参ください。受付で保険証とあわせて確認します。

  • 母子手帳

    頭囲の推移や発達の経過は、診断の手がかりとなります。母子手帳で成長の記録を確かめるほか、健診の結果も参考にしながら判断しますので、あわせてお持ちください。

  • 他院で撮影した
    写真や検査結果

    過去の状態と現在を見比べられると、診断の精度は上がります。他院で撮影した頭部の写真、レントゲンやCTの検査結果をお持ちの場合は、ぜひご持参ください。

診療の流れ

  1. Flow01予約

    当外来は完全予約制となっております。
    WEB予約をお取りいただいた上で、受診日までに、あらかじめ受付までご連絡(お電話)くださいますようお願いいたします。

    WEB予約
  2. Flow02初診相談・問診・情報収集

    受付にて簡単な問診を行わせていただきます。
    気づいた時期やきっかけ、向き癖の有無といった情報が診断の助けになります。思い当たる点をあらかじめ整理しておいていただけると、診察がスムーズに進みます。
    他院で受けた検査の結果や、指摘された所見があれば、あわせてお聞かせください。

  3. Flow03医師による診察+3Dスキャン計測の判断

    診察では、医師が頭の形を直接観察し、頭蓋縫合早期癒合症をはじめとする病的な変形が隠れていないかを見きわめます。
    あわせて頭のゆがみについての一般的な説明、自然経過、ヘルメット治療の概要をお伝えします。
    そのうえで必要と判断したお子さまには、3Dカメラによる頭部スキャンを実施します。カメラで撮影するだけの計測ですから、レントゲンと違って被曝はありません。
    スキャンの結果説明は、初診時に撮影した場合で翌日以降、それ以外の場合は平日3営業日以降が目安となります。

診察の結果によって、
その後の流れが変わります

どちらかを選ぶと、
その後の流れが表示されます。

  1. Flow04結果説明と適応判断

    病気による変形ではないと確かめたうえで、斜頭症・短頭症の診断がついた場合には、治療の進め方をご家族と一緒に考えます。
    ヘルメット治療のほか、向き癖への対応を含む理学療法という道もあります。それぞれの利点と限界をお伝えしたうえで、決めるのはあくまでご家族です。当院から治療を押しつけることはありません。

  2. Flow05ヘルメット治療の発注・受け取り

    ヘルメット適応と診断された場合、装着希望がございましたら、まずは治療内容への合意書を取り交わさせていただきます。その後、発注手続きへと進み、ヘルメットの制作には通常約10日かかります。出来上がり次第、クリニックにて装着方法や注意点の説明を行います。

    ヘルメット治療に
    ついて
  3. Flow06装着後のフォロー・経過観察

    ヘルメットの装着を始めたあとは、1か月ごとの受診をお願いしています。
    頭部3Dスキャンで形の変化を数値として記録し、成長にあわせた調整も進めます。装着をいつまで続けるか、治療をどこで区切るかは、お一人おひとりの経過を見ながら判断します。

  4. Flow07終了後の観察または追加対応

    装着の終了が、治療の終わりとは限りません。
    頭の形は成長とともに変わるため、終了後も定期的な観察を続ける例があります。ヘルメットのサイズアウトや破損、形の変化に気づいたときはご連絡ください。作り直しや調整で対応します。

  1. Flow04追加検査の判断・紹介(レントゲン等)

    診察やスキャンの結果から病気の可能性が否定できないときは、連携する医療機関へご紹介し、レントゲンやCTによる画像検査へつなぎます。
    撮影の要否を最終的に判断するのは、紹介先の医師です。当院からは、その判断の材料として診療情報を引き継ぎます。

治療について

頭のゆがみを改善する方法は大きく分けて、理学療法(体位変換、タミータイム)とヘルメットによる治療があります。

  • 体位変換

    赤ちゃんの向き癖を生活の中で意識して矯正する方法です。
    向き癖と逆の方向から声をかける。
    抱っこや授乳の際の抱き方を今までと逆にする。

  • タミータイム

    赤ちゃんが起きている時に、うつ伏せで過ごす時間をふやし、上半身の筋肉の発達を促して頭への圧力がかかることを防ぎます。※窒息などの事故を防ぐため、適切な指導を受けた後で、固いマットや床の上で、保護者が見ている時に行ってください。

ヘルメット治療

赤ちゃんにオーダーメイドで作成した専用のヘルメットを装着することで頭の形状を改善する治療法です。
頭の平らになった部分にヘルメットで空間をつくり、赤ちゃんの骨の発育を促してゆがみを矯正する治療法です。 赤ちゃんの頭に圧力をかけて治療する訳ではありません。
頭のゆがみについての最初の相談や、ゆがみの程度の測定は医療保険が適用されます。
ヘルメット治療は保険適応外のため、自由診療(全額自費)になります。保険適応外ですが、医療機器として日本で承認されています。

当院の治療

当院では日本製の『ベビーバンド』を使用しています。

治療の開始時期 生後4-6か月に開始するのが望ましいです。
それ以降では改善効果は低減する傾向にあります。
治療期間 治療開始時の赤ちゃんの月齢によって異なりますが、概ね2-6か月です。早く開始するほど、短い期間で終了できます。
費用 33万円(消費税込み、治療終了までの全費用です)
以下の内容となります
・ヘルメット作成のための3D画像撮影
・ヘルメット作成費用
・治療終了までの経過観察・効果の評価・メンテナンスの費用

注意事項

  • ヘルメット治療は、希望されたすべての赤ちゃんに行えるものではありません。頭の形やゆがみの程度、成長のしかたを診察で確かめたうえで、装着できるかどうかを判断します。適応から外れると判断する場合もあります。
  • 装着すれば必ず整うという治療ではありません。どこまで形が変わるかは、着用の仕方と1日の着用時間に左右され、変化の度合いにもお子さまごとの差が出ます。正常な形まで戻ることを保証できるものではないと、あらかじめご理解ください。
  • 一度の受診でも、診療の扱いは二つに分かれます。頭蓋縫合早期癒合症など、疑わしい病気を否定するまでの検査と診察には保険が使えます。一方でヘルメット治療そのものは保険の対象外となり、自費でお受けいただく形です。
  • 装着を始めたあとで、進め方を組み替えることもあります。発赤や水疱、かぶれといった皮膚の症状が出たとき、また頭蓋縫合の異常があらためて分かったときは、装着をいったん止めるか、治療の方針そのものを見直します。なお、治療中に発生した皮膚トラブルなどについては保険診療が適用できます。
  • 装着時間は長いほうが望ましいものの、我慢して続けていただく必要はありません。赤みや痛みが出たときは、外して休ませることをご検討ください。次の受診を待たず、その時点でご相談いただけると助かります。

ベビーバンド紹介動画

ヘルメット治療の治療例

Before

After

治療内容 本院で治療した患者さんの一例をお示しします(匿名化済)。ご両親が左へのむき癖が強く、頭のゆがみが強くなった事を気にされ、生後4か月で受診されました。3D計測の結果、最重症の斜頭症と診断し、ヘルメット治療を開始しました。
治療期間・治療回数 生後4.3か月でヘルメット治療を開始。治療期間は3.3か月で、最重症から軽症まで改善しました。(通院3回)
治療費用 33万円(税込み)
リスク・副作用 ヘルメット治療による一般的な副作用として、装着部の皮膚に発赤、湿疹などが発生する場合があります。
今回の症例でも、装着の初期にヘルメットが接触する部分の皮膚に発赤が出ましたが、痛みなどはなくヘルメット内部のパッドの調整と装着時間を徐々にのばすことで消失しました。
備考 ご家族に治療前後での3D測定の結果をご覧頂くことで、ヘルメット治療の効果を実感していただけました。
今回の症例に限らず、適切な装着を行うことで、おおむね2段階の頭のゆがみの改善が期待できます。
Check

スピード対策が効果の秘訣!
ゆがみの進行を食い止める
ために

新生児期から向き癖が強く、頭のゆがみが気になる場合、1か月健診やワクチンデビューの時に相談してみてください。早めに予防対策をするとゆがみの進行を止めたり、改善させることができる場合があります。
また、頭蓋骨縫合早期癒合症などの疾患に早期に気がつくことができるかもしれません。
ヘルメット治療をする場合も、早めの治療開始でヘルメット治療の効果を高めることができます。
赤ちゃんの頭のかたちのゆがみについて予防や治療、費用などについて詳しい説明を希望される場合は、通常診療でお受けしていますので、お気軽にご相談ください。

よくあるご質問

Q
ヘルメットをつけていても、いつも通り過ごせますか?
A

日常の過ごし方に特段の厳しいきまりはありませんが、念のため次の事項にご留意ください。

  • 装着部位に赤みや皮膚トラブルが生じた際は、速やかにご受診ください。
  • 器具は安全に扱える仕様となっていますが、締め付けが強く痛むような場合はご自身で我慢せず、当院へご連絡ください。
Q
治療効果に「個人差」が出る理由は?
A

同じ治療でも、結果の出方はお子さまごとに異なります。差を生む要因は、いくつも重なり合っているためです。

  • 骨のやわらかさと、頭の成長スピード
  • 治療を始めた時期(早いほど形が整いやすい)
  • もとの変形の程度(強いゆがみは時間を要し、整い方に限界の残る例もある)
  • 毎日の装着時間と、こまめな調整を守れているか